
ドローンとラジコンは、どちらもコントローラーで操作する点は同じです。そのため、知識がない人からすると違いが分からないと感じる方も多いでしょう。そこで本記事では、ドローンとラジコンの違いを詳しく紹介します。また、飛行させるときに守らなければいけないルールについても紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
ドローン・ラジコン双方の定義
ドローンとラジコンは、法律上定義が同じで、どちらも無人航空機や模型航空機に分類されます。しかし、機能面で見るとドローンとラジコンには明確な違いがあり、全く同じものではありません。
ここでは、ドローンとラジコン、双方の定義をそれぞれ紹介します。購入を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
ドローンの定義
ドローンは一般的に、操縦者が操作を行わなくても自動で飛行する機能が搭載されている機器を指します。操作せずとも浮遊し、空中にとどまり続けられるのであれば、ラジコンではなくドローンと言えるでしょう。
ラジコンの定義
ラジコンは一般的に、無線コントローラーを使用して、操縦者が自力で操作しなければ動かない機器を指します。操作しなければ動かないのであれば、ラジコンだと言えるでしょう。
一口にラジコンといってもラジコンにあてはまる物は多く、タイヤで走行する車型の機器から、プロペラの回転で空中浮遊が可能なヘリコプター型の機器まであります。ラジコンは主に子どものおもちゃとして知られていますが、ドローンのように農業にも活用されています。
ドローンとラジコンは具体的に何が違う?
次に「ドローンとラジコンは具体的に何が違うのか」について紹介します。より詳しく双方の違いを知りたい方は、ぜひ参考にしてください。
自動走行が可能か
双方の最大の違いは、自動走行が可能かどうかにあります。ドローンは、気圧や方角、傾き、位置情報などを検知する機能が搭載されており自動走行が可能です。対して、ラジコンには自動走行が不可能です。
プロペラ
プロペラも、大きな違いがある箇所の1つです。ラジコン(ヘリ)のプロペラは、中心部に1つ、本体の後ろ側に1つそれぞれプロペラが付いています。そして、中心部の大きなプロペラが空中に飛び上がる力を生み出し、すべてのプロペラの回転方向でバランスを保っています。
対してドローンは、本体の四隅にそれぞれ4つのプロペラが付いており、プロペラの上下で発生する圧力の差によって機体が浮き上がるのです。搭載されているプロペラの数も移動時の原理もドローンとラジコンでは異なっており、飛行時の安定性ではドローンの方が優れているケースがほとんどです。なお、プロペラの枚数は1つの例であり、製品によってはもっとたくさんのプロペラが搭載されている場合もあります。
ドローンやラジコンを飛行させるときのルール
最後に、ドローンとラジコンを飛行させる時に守らなければいけないルールを紹介します。屋外の公園や河川敷などでドローン・ラジコンを飛行させる際は、必ずルールを守って飛ばしましょう。ルールに違反すると、1年以下の懲役または50万円以下の罰金を科せられる可能性があります。
機体の登録
本体の重さが100gを超える場合には、機体の登録を行う必要があります。100gを超えていたら必ず登録が必要で、ドローンかラジコンかどうかは関係ありません。登録が済んでいない機体を飛行させることは禁じられているので、十分に気をつけましょう。
飛行時のルール
ドローンやラジコンを飛行する際には「アルコール・薬物の影響下で飛ばさない」「飛行前に確認を行う」「衝突を予防して飛行させる」「他人の迷惑に及ぶ飛行は禁止」などのルールを守る必要があります。1つでもルールに違反すると、罰金や懲役刑を科せられる可能性があるので注意しましょう。
また、操縦に慣れるまでは自宅内や自宅の庭で練習することをおすすめします。「夜間の飛行や目が届かない場所からの飛行」「人や建物、車の近くを飛ばす行為」「催し物の上を飛ばす行為」「危険物の輸送」「物の投下」などには許可が必要です。これらのことは、絶対に無許可でやってはいけません。
飛行させてはいけない施設
小型無人機は「法律で国の重要な施設やその周辺で飛ばしてはいけない」というルールが定められています。飛行禁止施設には、国会議事堂や内閣総理大臣官邸、最高裁判所、皇居、外国公館、防衛関係施設、空港、原子力事業所などが指定されています。
屋外で飛行を楽しむ際は、必ずその場所がラジコンやドローンを飛ばしても良い場所なのかを確認しましょう。そして、調べても飛ばして良いかわからない場所では、飛ばさないようにしてください。
まとめ
本記事では、ドローンとラジコンの違いをそれぞれ紹介しました。ドローンとラジコンは明確に違いが定義されていない物の、様々な違いが存在し、見た目も大きく異なります。屋外で飛行させる際は、飛ばしてはいけないエリアや守らなければいけないルールがいくつか存在するため、実際に購入する際は十分に注意しましょう。ドローンであってもラジコンヘリであっても、本体が100gを超えると機体の登録などの手続きが発生するので、初めて購入する方は100g以下の機体を選ぶ事をお勧めします。本記事がドローンやラジコンの購入を迷っている方のお役に立てれば幸いです。